申請の概要
在留資格の種類 | 「家族滞在」から「技術・人文知識・国際業務」へ変更 |
申請の種類 | 在留資格変更 |
在留期間 | 3月 |
国籍 | イギリス |
性別 | 男性 |
審査期間 | 約1ケ月 |
当事務所への相談の経緯
申請者様は家族滞在で来日されました。
その後、資格外活動許可範囲内のパートタイムでのアルバイトを経て正社員になるとのことで、就労ビザのご依頼を当事務所にいただきました。
通常、技術・人文知識・国際業務の在留資格を取得するには学歴要件として「従事しようとする業務に必要な技術又は知識に係る科目を専攻していることが必要であり,そのためには,大学・専修学校において専攻した科目と従事しようとする業務が関連していること」が必要です。
しかし、申請者様の最終学歴は高校卒業でした。
その場合、「関連する業務について10年以上の実務経験」という実務経験要件を満たすことで申請をすることができます。
実務経験要件での申請のためにはどのような書類を用意すればよいかなどを含めて当事務所にご相談にいらっしゃいました。
申請準備から許可までの流れ
申請者様の最終学歴は高校卒業でした。
しかし、イギリスで16年ほどエンジニアとしての経験があったため、在職証明書を提出して「10年以上の実務経験」を証明して、技術・人文知識・国際業務の在留資格を申請する方針にしました。
実務経験を証明する際、転職が多かったり、短い勤務期間をいくつかの会社で重ねていると、すべての会社から在職証明書をとるための労力や時間でハードルが上がります。
申請者様は14年間同じ会社で働かれていたので、在職証明書の取得が1枚で済み、問題なく理由書等も作成できました。
職務内容が前勤務先と今回の申請先での職務が同様であることの証明も必要になります。
そのため、履歴書のスキルをすべて翻訳し、いかにエンジニアとしてのスキルや知識があるかを説明して申請した結果、1ヶ月弱の審査で技術・人文知識・国際業務の在留資格への変更が認められました。
申請のポイント
【ポイント】実務経験での技術・人文知識・国際業務ビザ申請
技術・人文知識・国際業務の在留資格の学歴要件は「従事しようとする業務に必要な技術又は知識に係る科目を専攻していることが必要であり,そのためには,大学・専修学校において専攻した科目と従事しようとする業務が関連していること」とされています。
「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の明確化等について 出入国在留管理庁
今回のように最終学歴が高校卒業の場合、この学歴要件を満たすことができませんが、実務経験要件を満たすことで申請することができます。
実務経験要件は、関連する業務について10年以上(業務によっては3年以上)の実務経験が求められます。
学校で業務に係る科目を専攻していた場合、専攻していた期間も実務経験に含まれます。
実務経験を証明するためには、過去に働いた会社から実務経験を証明するための書類を取得する必要があります。
以前勤めていた会社が倒産していたり、存在しない場合、実務経験の立証ができない可能性がありますので、注意しましょう。
在職していた経歴を偽造するケースが多かったため、実務経験を証明して在留資格を取得する方法は、学歴を証明して在留資格を取得する方法より難しくなっています。
退職してから年数が経つと、会社によっては在職証明書の発行を拒否されることもあるようなので、実務経験での取得を考えている方は気をつけましょう。