在留資格「経営・管理」とは

「自分の国に日本製品を輸出する会社を日本で作りたい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

その場合、「経営管理」という在留資格が必要になります。(在留資格に関しては『在留資格とは』で詳しくご説明しておりますので、ご参照下さい。)

「経営管理」という在留資格がどういったもので、どのように申請をするのかのポイントをわかりやすくご説明したいと思います。

経営管理ビザとは

それでは、本題の経営管理ビザとは、どういった在留資格なのかを見てみましょう。(在留資格の一つである「経営管理」という資格を、一般的に「経営管理ビザ」と呼ばれていますので、ここでも「経営管理ビザ」と呼びます。)

「経営管理ビザ」とは、「本邦において貿易その他の事業の経営を行い又は当該事業の管理に従事する活動」をおこなう外国人に付与される在留資格です。

ちょっとわかり難いですよね。

それでは、どういった人が対象になるのかを、もう少しわかりやすくご説明します。

経営者とは

経営者とは

日本国内に事業所を有する法人の経営者を指します。

ただし、設立する法人に関しては以下のいずれかに該当することが条件とされています。

  1. 日本に居住する2人以上のフルタイム社員を雇用すること。
    出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令
    イ その経営又は管理に従事する者以外に本邦に居住する二人以上の常勤の職員(法別表第一の上欄の在留資格をもって在留する者を除く。)が従事して営まれるものであること。
  2. 資本金の額または出資金の総額が500万円以上であること。
  3. 1または2に準ずる規模であると認められるものであること。

1.の社員には経営者本人は含まれませんので、経営管理の在留資格者以外に2名の社員を雇う規模ということになります。

「学歴が大卒以上必要だという話を聞いた」と言われる方もいらっしゃいますが、大学卒業が条件は規定されていません。

経営者として、日本で行う事業に関する職務経歴や知識を在留資格付与の判断材料とされますので、大学で事業に関する科目を専攻していた場合はプラスになる可能性は十分ありますが、高校卒業では絶対に許可が出ないということはありません。

管理者とは

管理者とは

管理者とは、日本国内の事業所の事業に関して管理をする人を指します。

専務、部長、工場長、支店長などなど呼び名は様々だと思いますが、「支店長=管理職」というわけではありません。

どのような役職名かは関係なく、以下のような文書などから、その人の職務や経歴が「管理者」に該当するかを判断されます。

  • 事業の経営または管理について3年以上の経験を有することを証明する文書
  • 日本で行う事業に関連する職務に従事した期間を証明する文書
  • 従事した活動の内容及び期間を明示した履歴書 など

経営管理ビザ申請の提出書類

経営管理ビザを申請する場合、どのような企業や団体の経営又は管理をするかで提出書類が異なります。

カテゴリ

経営管理ビザを申請する人は4つのカテゴリに分けられます。

どのカテゴリに属するかで提出書類がかわってきます。

それでは、どういったカテゴリに分けられるのかをみてみましょう。

(参照:法務局ホームページ 経営管理

カテゴリ1

下記のいずれかの企業や団体の経営又は管理をする場合です。

かなり大手の企業や公共団体なので、許可は比較的おりやすいと言えます。

  • 日本の証券取引所に上場している企業
  • 保険業を営む相互会社
  • 日本又は外国の国・地方公共団体
  • 独立行政法人
  • 特殊法人・認可法人
  • 日本の国・地方公共団体認可の公益法人
  • 法人税法別表第1に掲げる公共法人
  • 高度専門職省令第1条第1項各号の表の特別加算の項の中欄イ又はロの対象企業(イノベーション創出企業)

※ 対象はリンク先の「イノベーション促進支援措置一覧」を御確認ください。

参考:一定の条件を満たす企業等について(カテゴリー1(9)関係)

カテゴリ2

前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表中、給与所得の源泉徴収合計表の源泉徴収税額が1,000万円以上ある団体・個人。

カテゴリ3

前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が提出された団体・個人(カテゴリー2を除く)

これは、既に1回目の決算が終わっている会社の経営又は管理をする場合です。

カテゴリ4

カテゴリ1~3に属しない場合。

つまり、新しく会社を作って、その会社の経営や管理をする場合はカテゴリ4の提出資料が必要になります。

当事務所にご依頼頂く場合、ほとんどがカテゴリ4のケースです。

経営管理ビザ申請の提出書類

それでは具体的にどのような提出書類が必要なのかをみてみましょう。

実際にはこれ以外にも追加で提出を求められる場合もあります。

ここでは、カテゴリ4の方が申請する場合に必要な書類をご説明します。

在留資格認定証明書交付申請書 1通

※地方入国管理官署において用紙を用意しています。また、法務省出入国在留管理庁のホームページから取得することもできます。

写真(縦4cm×横3cm) 1葉

※申請前3か月以内に正面から撮影された無帽,無背景で鮮明なもの。

※写真の裏面に申請人の氏名を記載し,申請書の写真欄に貼付してください。

返信用封筒(定形封筒に宛先を明記の上,必要な額の切手(簡易書留用)を貼付したもの) 1通

申請人の活動の内容等を明らかにする次のいずれかの資料

(1)日本法人である会社の役員に就任する場合

役員報酬を定める定款の写し又は役員報酬を決議した株主総会の議事録(報酬委員会が設置されている会社にあっては同委員会の議事録)の写し 1通

(2)外国法人内の日本支店に転勤する場合及び会社以外の団体の役員に就任する場合

地位(担当業務),期間及び支払われる報酬額を明らかにする所属団体の文書(派遣状,異動通知書等) 1通

(3)日本において管理者として雇用される場合

労働基準法第15条第1項及び同法施行規則第5条に基づき,労働者に交付される労働条件を明示する文書(雇用契約書等) 1通

日本において管理者として雇用される場合,事業の経営又は管理について3年以上の経験(大学院において経営又は管理に係る科目を専攻した期間を含む。)を有することを証する文書

(1)関連する職務に従事した機関並びに活動の内容及び期間を明示した履歴書 1通

(2)関連する職務に従事した期間を証明する文書(大学院において経営又は管理に係る科目を専攻した期間の記載された当該学校からの証明書を含む。) 1通

事業内容を明らかにする次のいずれかの資料

(1)当該事業を法人において行う場合には,当該法人の登記事項証明書の写し(法人の登記が完了していないときは,定款その他法人において当該事業を開始しようとしていることを明らかにする書類の写し)1通                           ※ 本邦において法人を設立する場合と,外国法人の支店を本邦に設置する場合との別を問わない。

(2)勤務先等の沿革,役員,組織,事業内容(主要取引先と取引実績を含む。)等が詳細に記載された案内書 1通

(3)その他の勤務先等の作成した上記(2)に準ずる文書 1通

事業規模を明らかにする次のいずれかの資料

(1)常勤の職員が二人以上であることを明らかにする当該職員に係る賃金支払に関する文書及び住民票その他の資料

(2) 登記事項証明書 1通

※ 7(1)で提出していれば提出不要

(3)その他事業の規模を明らかにする資料 1通

事務所用施設の存在を明らかにする資料

(1)不動産登記簿謄本 1通

(2)賃貸借契約書 1通

(3)その他の資料 1通

事業計画書の写し 1通

直近の年度の決算文書の写し 1通

前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする次のいずれかの資料

(1)源泉徴収の免除を受ける機関の場合

外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料 1通

(2)上記(1)を除く機関の場合

ア 給与支払事務所等の開設届出書の写し 1通

イ 次のいずれかの資料

(ア) 直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(領収日付印のあるものの写し) 1通

(イ) 納期の特例を受けている場合は,その承認を受けていることを明らかにする資料 1通

経営管理ビザ申請の3つのポイント

経営管理ビザを申請するにあたっては、いろいろなポイントがありますが、特に重要なポイントを3つご紹介します。

経営管理ビザ申請ポイント1 会社設立

経営者として在留資格を取得する場合、まずは会社設立の準備をしなければいけません。

日本国内にパートナーがいる場合は比較的簡単に進むところもありますが、もし海外に住んでいる外国人が1人で会社設立をする場合は、いくつか難しい点があります。

海外に住む外国人が1人で会社設立をする場合、どのような点が難しいのかを見てみましょう。

銀行口座の開設

銀行口座の開設

海外に住む外国人が1人で日本で会社を設立する場合、まず、4ヶ月期限の経営管理ビザを取得します。

日本で会社を設立する場合、会社の設立者(発起人)の日本国内の銀行口座に資本金を振り込む必要があります。

日本にパートナーがいる場合は、その人の口座に資本金(出資金)を振り込みます。

1人で起業する場合は、日本国内の銀行で自分名義の口座を作らなければいけません。

4ヶ月の在留資格であれば「在留カード」が支給されますので、原則としては銀行口座の開設が出来ることになるのですが、口座開設の条件として、6ヶ月以上の在留資格を条件としている銀行も多く、4ヶ月の在留資格で口座を開設出来る銀行を探すことが一つの大きな壁となります。

事業所の確保

事務所の確保

申請時に事業を開始していない場合でも経営管理の在留資格認定申請は出来ますが、事業所として使用する施設を日本国内に確保しておく必要があります。

申請時に契約が完了していない場合は、不動産会社が発行した契約予定物件の見取り図などが必要になります。

実態が無く、住所だけ貸し出すようなバーチャルオフィスは事業拠点として認められませんのでご注意下さい。

一般的にマンションは規約で「専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない」と定めているケースが多くあります。

そういった物件は事業所として使用出来ません。

また、1ヶ月単位契約の物件なども事業所として認められません。

4ヶ月の在留カードのみで住民票が無い場合は、事務所を賃貸してくれるオーナーが少なく、借りることが出来る物件を探すのが非常に難しいと言えます。

資本金

資本金は500万円以上が条件となります。(規定では明文化されなくなりましたが、実際には500万円以上は判断基準として残っています)

500万円以上の資本金を用意したとしても、「その資本金をどのように拠出したか」を証明しなければいけません。

社員の雇用

経営管理ビザの会社の規模の要件として、「常勤雇用者が2名以上の規模」ということが挙げられています。

ただし、500万円以上の資本金があれば、常勤職員がいなくても在留資格が出る可能性があります。

「常勤雇用者」とは、日本人、または外国人の場合は、永住者、永住者の配偶者、日本人の配偶者、定住者に限られます。

つまり、申請者本人は雇用者には該当しませんので、本人以外に2名の常勤雇用者が必要になります。

経営管理ビザ申請ポイント2 事業計画の作成

事業計画の作成

事業計画の内容は、数ある条件の中でも非常に重要になります。

入国管理局は事業計画の内容から事業を安定して継続出来るかを判断しますので、ずさんな事業計画を提出してしまうと、「申請人が経営管理の在留資格に該当することが立証されているとは認められません」と、不許可の通知が来てしまう可能性があります。

経営管理ビザ申請の成否は事業計画の内容にかかっているといっても過言ではありません。

経営管理ビザのポイント3 経営者の経歴

経営管理の在留資格には、一定期間の実務経験のような職歴は要件には入っていません。

しかし、事業計画の内容に加えて、経営管理ビザでは、経営者(管理者)の経歴が非常に重視されます。

それは、事業が安定して利益を出し続けることが出来ること(事業の継続性)がポイントになるからです。(事業の継続税に関しましては『経営管理ビザの更新のポイント「事業所の確保」と「事業の継続性」』をご参照下さい。)

全く人脈も経験もないビジネスを始める場合、どのようにして事業を安定して黒字化にするのかを、事業計画で客観的に説明しなければいけません。

「頑張って、なんとかして黒字にします」というような事業計画では通用しません。

ですから、日本で行う予定の事業について全く経験が無いという場合には、その事業を継続して運営をすることは困難と判断されて不許可となる可能性もあります。

経営管理ビザ申請が不許可になる5つ理由

経営管理ビザ申請不許可の対処法

それでは、いざ申請をして不許可になった場合はどうするのでしょうか。

在留資格申請が不許可になった時は、本当に精神的にもダメージを受けます。

「もう、在留資格は取れないかも・・・」と不安になってしまうこともあるかもしれません。

しかし、適切な対応をすることで、再申請で許可になるケースはたくさんあります。

在留資格ビザ申請をして不許可になった場合、必ず理由があります。

「今日は気分が悪いから、こいつを不許可にしてやろう」なんて理由で不許可にされることはありません。

ですから、何故不許可になったのかの理由を知ることが一番重要です。

不許可になる理由はたくさんあると思いますが、特に気をつけなければいけない5つの理由を以下にご紹介したいと思います。

それでは、不許可になる理由として考えられるものを見てみましょう。

立証が不十分な場合

立証が不十分な場合

入局管理局のホームページには経営管理ビザの申請に必要な書類が書かれています。(法務省:経営管理

それでは、ここに書かれている書類を提出すれば良いのかといいますと、それだけでは不十分な場合もあるのです。

実際、私自身もホームページに書かれている書類だけで申請したことはありません。

経営管理ビザの申請は会社の資本金の出所やどのように資金を貯めたのかを立証する必要があります。

そういった添付書類を付けずに申請をした場合には立証不十分で不許可になる可能性もあります。

また、提出した資料に偽装の疑いがある場合なども不許可になる可能性があります。

要件を満たしていない場合

先程の申請のポイント1でご説明しましたように、経営管理ビザの要件の一つに以下のいずれかを満たすというものがあります。

  • 500万円以上の投資をすること
  • 2名以上の常勤職員を雇用すること

2名以上の常勤職員は、日本人、特別永住者、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者の方でなければなりません。

また、常勤というのはアルバイトなどではなく、正社員のことを指します。

このように、経営管理の在留資格に求められている要件を満たしていない場合は、当然不許可になります。

事業の安定性・継続性が認められない場合

事業の安定性・継続性が認められない場合

これも先程ご説明しました通り、経営管理ビザで最も重要なのは「事業の安定性と継続性」です。

ここで重要になるのが事業計画です。

例えば、「日本に住みたいけど、経営管理以外の在留資格の要件を満たす学歴や職歴、技能がないので、500万円の資本金で会社を作って経営管理ビザを申請しよう」と考えたとします。

その会社の事業内容を、「食品の輸出入」と計画したとしましょう。

その場合、あなたのどのような人脈や経験を活かして、食品の輸出入ビジネスを安定して継続させるかを立証する必要があります。

「とにかく日本に住んでから考えます」とか「必死に1日20時間以上働いて稼ぎます」というような主観的な説明では立証不十分となって、経営管理ビザの在留資格申請が不許可になる可能性があります。

事業計画は、経費などもかなり細かく計画を建てる必要があります。

事業計画をいい加減に書いてしまうと、経営管理ビザの申請の許可がおりる可能性は低いと考えて良いと思います。

事業の安定性・継続性に関しましては『経営管理ビザ更新のポイント「事業所の確保」と「事業の継続性」』の『事業所の継続性』で詳しくご説明していますので、ご参照下さい。

事業所の確保(存在)が認められない場合

経営管理ビザ申請をする上で、会社の事務所を確保しておくことは非常に重要です。

会社を設立するだけであれば、自宅兼事務所でも設立できますし、バーチャルオフィスのように住所だけ借りて登記することで会社を設立することもできます。

しかし、経営管理ビザの要件として、以下のような事務所を確保することが必要となります。

  • 経済活動が単一の経営主体のもとにおいて一定の場所すなわち一区画を占めて行われていること。
  • 財貨及びサービスの生産又は提供が,人及び設備を有して,継続的に行われていること。

ちょっと判り難いと思いますので、簡単にご説明します。

「事業を継続的に運営する」ことが経営管理ビザの要件です。

ですから、1ヶ月のように月単位で借りる短期の賃貸スペースなどは「継続的に運営する」場所とは言えないので、事務所とは認められません。

同じ理由で簡単に処分出来る屋台みたいな建物も事務所とは認められません。

事務所として使用するので、賃貸物件の場合は、賃貸借契約書に、使用目的が「事業用、店舗、事務所等」と明記して、契約者も法人名義で契約されている必要があります。

住居として賃借している物件の一部を使用して事業が運営されるような場合には、以下の要件が求められています。

  • 貸主が住居目的以外での使用を認めていること
  • 借主も当該法人が事業所として使用することを認めていること
  • 当該法人が事業を行う設備等を備えた事業目的占有の部屋を有していること
  • 当該物件に係る公共料金等の共用費用の支払に関する取決めが明確になっていること
  • 看板類似の社会的標識を掲げていること

事務所の確保に関して不許可となった事例を以下ご紹介します。

経営管理ビザ不許可事例1

郵便受け、玄関には事業所の所在を明らかにする標識等はなく、室内においても、事業運営に必要な設備・備品等は設置されておらず、従業員の給与簿・出勤簿も存在せず、室内には日常生活品が有るのみで事業所が確保されているとは認められなかったもの

経営管理ビザ不許可事例2

2階建てアパートで郵便受け、玄関には社名を表す標識等はなかった。

また、居宅内も事務機器等は設置されておらず、家具等の一般日常生活を営む備品のみであったことから事業所が確保されているとは認められなかったもの。

経営管理ビザ不許可事例3

在留資格申請で提出された資料から事業所が法人名義でも経営者の名義でもなく従業員名義であり同従業員の住居として使用されていた。

当該施設の光熱費の支払いも同従業員名義であったこと及び当該物件を住居目的以外での使用することの貸主の同意が確認できなかったことから事業所が確保されているとは認められなかったもの。

事務所と居宅が同じ建物の場合、かなり審査が厳しくなります。

出来る限り、自宅と事務所は別にされることをお勧めします。

事業所の確保に関しましては『事業所の確保』で詳しくご説明していますので、ご参照下さい。

事業内容が違法(又はグレーゾーン)の場合

事業内容が違法(又はグレーゾーン)の場合

自分では合法だと思っていたものが実は違法ビジネスだったということもあります。

違法ビジネスと聞くと、麻薬や密輸のようなものを連想されるかもしれませんが、実は「え?それって違法なんですか?」というものもあります。

例えば、住宅宿泊事業法が制定される前の「民泊」ビジネスがあります。

2018年6月15日住宅宿泊事業法施行までは、継続して宿泊客に有料で宿泊施設を提供するには旅館業の営業許可(国家戦略特区の場合は特区民泊の認定)を受けなければいけませんでした。

無許可(又は無認可)の施設をインターネットの民泊仲介サイトで貸し出すようなビジネスは違法になります。

たとえ大家さんから民泊の営業の了解をもらっていても、行政の届け出無しで営業することは違法になります。(詳しくは、当事務所の運営サイト『民泊の教科書』をご参照下さい。)

インターネットの仲介サイトで堂々と何千室もの部屋が民泊として貸し出されているので、これをすべて合法と勘違いしてしまう方も多いのではないかと思います。

ましてや、外国人の方であれば、なおさらです。

しかし、実際には無届けでの営業は違法になります。

このように、ご自身では合法と思って申請したビジネスが、実は違法ビジネスで経営管理の在留資格ビザが不許可になるというケースもあります。

そのように許認可を取得したり届け出が出来ずに、合法に運営することが無理だとなった場合は、在留資格を再申請するために、会社の定款を変更する必要が出てくる可能性もあります。

経営管理ビザの不許可の理由の確認方法

それでは、実際に何故不許可になったのかを、どのように確かめればいいのでしょうか。

これは、入国管理局へ直接聞きに行きます。

それなら、「不許可の理由を自分で考える前に聞きに行けばいいじゃないか!」と思われるかもしれませんが、先に不許可になる可能性がある理由をご説明したのには訳があるのです。

入管に不許可理由を確認する時の注意点1

入管に不許可理由を確認する時の注意点1

入管審査は個別事案として、個々の状況に応じて許可の可否を入管の裁量で判断されます

また、入国管理局の審査官は不許可理由を申請者に説明する義務はありません。

入国管理局の審査官に不許可の理由を確認するために会ったとしても、事細かく説明してくれるとは限らないと思った方が良いと思います。

ですから、不許可になった理由を予想して、こちらから審査官に適切な質問をする必要があるのです。

再申請をするために必要な情報を聞き洩らさないように、丁寧にヒアリングしましょう。

入管に不許可理由を確認する時の注意点2

入管に不許可理由を確認する時の注意点2

入国管理局の審査官に在留資格申請の不許可の理由を確認するために会った時に、何故不許可なのかクレームをつけたり、怒ったりする方がいらっしゃいますが、それは逆効果です。

文句を言って不許可が許可に変わるのであれば、審査官を出来るだけ脅迫できる人がくれば許可が出るということになってしまいますよね。

それは、ありえません。

不許可の理由確認は、あくまで、再申請のための作業です。

最初の申請の不許可を取り消してもらう作業ではありません。

感情的になると、必要な情報まで聞けなくなってしまう可能性がありますので、クレームをつけて怒るようなことは絶対にやめましょう。

経営管理ビザの再申請

経営管理ビザの再申請

在留資格申請は一度不許可になると、2回目以降の審査は厳しくなります。

ですから、不許可になった理由を出るだけ正確に確認することが非常に重要なのです。

1回目の申請で不許可になった理由が1つとは限りません。

不許可の確認で1つだけ理由が判明したとしても、その他の不許可理由が無いかも確認しておく必要があります。

先程ご説明しましたように、入国管理局の審査官は不許可の理由を申請者に全て丁寧に細かく説明する義務はありません。

こちらから、出来るだけいろいろな角度から確認することで、再申請のための情報を入手できるのです。

入国管理局の審査官からの聞き取りを基に、不許可になったと思われる理由を改善して、再申請をしましょう。

経営管理ビザの「4ヶ月ビザ」とは

経営管理ビザには「4ヶ月」という特殊な在留期間のビザがあります。

この4ヶ月ビザは2015年4月から新設されたビザです。

なぜ、4ヶ月という中途半端な期間が新設されたのでしょうか?

実は、経営管理の4ヶ月ビザには1年ビザには無い、大きなメリットもあります。

しかし、注意をしなければ4ヶ月後の更新時に不許可になってしまうリスクもあります。

それでは、何故4ヶ月ビザが新設され、どういったメリットがあって、何を注意すればよいのかを判りやすくご説明します。

経営管理4ヶ月ビザが新設された理由

経営管理4ヶ月ビザが新設された理由

短期滞在のビザで日本に滞在出来る期間は最長で90日です。

在留カードの制度が出来る前は、この90日のビザで日本に来てから外国人登録をして、印鑑証明登録や銀行口座開設、会社設立が出来ました。

しかし、在留カードの制度が始まるのと同時に短期滞在のビザでは印鑑登録や銀行口座開設ができなくなりました。

日本に住んでいる人を会社に雇うなどしなければ、経営管理の在留資格を取得することができなくなったのです。

そこで新設されたのが4ヶ月ビザです。

4ヶ月ビザのメリット

それでは、次に4ヶ月ビザのメリットを見てみましょう。

4ヶ月ビザには大きなメリットがあります。

実際、当事務所にご相談に来られる方の半分以上は4ヶ月の在留資格に関してのご相談です。

4ヶ月のビザには以下のようなメリットが挙げられます。

【メリット1】日本国外(外国)にいながら在留資格申請が出来る

4ヶ月のビザが出来る前は、日本国内に会社設立のパートナーや従業員などの協力者がいない場合、日本に来て本人が在留資格申請をしなければいけませんでした。

しかし、日本に住んでいる協力者はいない、という人も沢山いらっしゃいます。

そこで、日本に協力者がいなくても会社設立から経営管理ビザの申請まで出来るようになったのが、4ヶ月の経営管理ビザなのです。

日本に来ること無く、在留資格申請まで出来るというのは大きなメリットです。

【メリット2】ビザが取れるまでにかかる費用の削減

ビザが取れるまでにかかる費用の削減

1年の在留資格申請をする場合、会社を設立してから申請しなければいけません。

会社の設立には会社の設立費用(株式会社の場合、登録免許税や定款認証費用などで最低でも20万円以上+設立手数料がかかります)に加えて、運営費用がかかります。

会社設立を登記する前に事務所を借りる必要もあります。

在留資格申請は書類の作成などで約1ヶ月、審査に2ヶ月から3ヶ月かかるのが一般的です。

例えば月6万円の家賃の事務所を借りた場合、4ヶ月後に在留資格の許可が出たとすると、最低でも24万円は会社が何も運営していない状態でも支払うことになります。

万が一不許可になって再申請となると、不許可の原因調査と対策をした後に再申請となりますので、初回の申請時から1年近く経つこともあります。

そうなると72万円もの家賃を無駄に支払うことにもなります。

さらに、何らかの理由で在留資格が取れないと判明した場合、1年のビザの場合、会社を閉鎖することも考えられます。

そうなると会社の設立費用にかかる数十万円も無駄になってしまいます。

4ヶ月ビザの場合、在留資格の許可が出てから会社を設立しますので、このような空白期間に支払う事務所家賃や設立した会社を無駄にするリスクがないという点がメリットだと言えます。

※4ヶ月ビザが取得出来ても4ヶ月後の更新で必ず許可が出るということではありませんのでご注意下さい!

4ヶ月ビザの注意点

4ヶ月のビザが取得出来て安心してしまうお客様がいらっしゃいますが、安心は禁物です。

4ヶ月のビザはあくまで1年の経営管理の在留資格を取得するための通過点ですので、ここで気を緩めてしまうと、4ヶ月後の更新で不許可になってしまうことがあります。

それでは、どんな点に注意が必要かをご説明します。

住む場所の確保

住む場所の確保

日本では、何をするにも「住民票」が必要です。

ですから、まずは住むところを決めなければいけません。

実はこれが以外と外国人の方にとっては大変な作業になるのです。

外国人の方の場合、連帯保証人がいないというケースがほとんどですので、これが理由でかなりの物件が断られます。

また、最初の在留資格の有効期限は4ヶ月ですので、1年間の賃貸借契約を原則としている物件オーナーに断られる場合もあります。

当事務所は不動産会社とも提携していますので、物件探しのお手伝いもしているのですが、本当に大変です。

事務所の確保

事務所の確保

住む場所と同じように事務所も借りなければいけません。

事務所の場合、連帯保証人がいないと、住居以上に借りるのが困難です。

目安としては、4ヶ月在留資格を取得して1ヶ月以内に事務所と住居を契約するのが望ましいと言えます。

銀行口座開設

在留カードと印鑑登録書があれば口座は開設できますが、4ヶ月の有効期限の在留カードでは口座が開設出来ない銀行もあります。

会社設立のためには銀行口座は必ず必要ですので、早めに開設しましょう。

会社設立

事務所や銀行口座などの手配が終わったら、次は会社の設立です。

定款認証や法務局への登記などで何があるか判りませんので、早めに手続をしましょう。

更新の申請準備

4ヶ月の経営管理ビザ申請時には提出できなかったものを更新時に提出します。

例えば、事務所に机や電話、プリンター、PCなどを備え付けて、仕事が出来る状態にして写真を撮影する必要があります。

こういった備品購入をして準備をしてから、更新申請の書類作成をおこないます。

4ヶ月ビザで更新が出来ないケース

4ヶ月ビザで更新が出来ないケース

4ヶ月ビザを取得しても、先程ご説明した作業が終わらない場合、更新が出来ない可能性があります。

実際、4ヶ月ビザは取得できたのですが、「もうビザが取れたから大丈夫でしょう」ということで安心されて、何の準備もされずに更新を迎えて不許可になられた例があります。

4ヶ月ビザはあくまで特別措置だという点は覚えておきましょう。

本来1年の経営管理ビザ申請に必要な書類を更新時に提出出来ない場合は、不許可になる可能性は非常に高いです。

4ヶ月のビザが取得できたら、すぐに日本に来て更新のための準備をすることをお勧めします。

一度不許可になると、再申請での審査は厳しくなりますので、4ヶ月の間(出来れば2ヶ月~3ヶ月の間)に事務所や会社設立などの準備が出来るか不安に感じる方は、すべて準備をして1年の経営管理ビザを申請されるのが良いかもしれません。

家族は一緒に日本に来られるの?

夫が日本で会社を設立して経営管理ビザを取得したとします。

その場合、妻や子供も日本に来られるのでしょうか。

経営管理ビザを取得する夫とその家族が一緒に日本に来る場合、「家族滞在」というビザを申請します。

但し、夫の「経営管理ビザ」が取得出来たとしても、家族が同伴するための「家族滞在ビザ」が必ず取得出来るとは限りませんので注意が必要です。

不許可になる理由はいろいろありますが、先に夫が経営管理ビザを取得して1年ほど日本で会社を経営して事業を安定させて、1年後に家族滞在を申請して許可が出る場合もあります。

小学生のお子さんが一緒に来る場合、自国の入学時期と日本の入学時期が異なる場合もあります。

住所が確定したら、お子さんが通う予定の学校に早めに相談されるのがよいかもしれません。

高度経営・管理とは

学歴や職歴、年収などの条件を満たすことで「高度人材」と認定され、「高度専門職」という在留資格を取得できる場合があります。

高度専門職の在留資格には、一定の条件は付きますが、親の帯同や使用人の帯同が認められます。

親の帯同が認められる在留資格はほとんどありませんので、そういった意味では、非常に優遇された在留資格とも言えます。

高度専門職の在留資格に関しましては『高度人材ポイント制とは』で詳しくご説明していますので、ご参照下さい。

高度人材等認定件数推移

まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか。

会社の設立や事業計画など、お金もかかるし作業も多くて大変だと思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

経営管理ビザは他の在留資格の中でも難易度が高いと言われています。

しかし、きちんと実現性のある事業計画を建てて、安定して継続可能な事業を始めるということが伝えられる申請が出来れば、在留資格は付与されます。

いい加減な事業計画を立てたり、その場しのぎの事業を考えて申請したとしても、更新時に在留資格の更新が出来ない可能性もあります。

事業を始める前に、ご自身の今までの知識と経験を活かして、日本でどのような事業を始められるかを、じっくり考えた上で在留資格認定申請をされるのをお勧めします。

在留資格を申請して、万が一の不許可となった場合、本当に精神的なショックも大きいと思います。

しかし、きちんと不許可の理由を確認して、それを修正して再申請することで許可がおりることもあります。

不許可になったとしても、あきらめずに許可が出るための正しい対処法を取るように心掛けましょう。

さむらい行政書士法人の特定技能申請の事例

経営・管理
経営管理ビザ申請が不許可になった場合の対処法
経営管理ビザ申請が不許可になった場合の対処法
在留資格申請事例
経営・管理 在留期間更新 中国
【事例136】経営・管理 在留期間更新 中国国籍の方の事例 
在留資格申請事例
経営・管理 在留期間更新 中国
【事例127】経営・管理 在留期間更新 中国国籍の方の事例 
在留資格申請事例
経営管理 在留資格認定(新規)中国
【事例119】経営・管理 在留資格認定(新規)法人税の確定申告をしていなかった事例
在留資格申請事例
特定技能 経営管理 変更 インドネシア
【事例118】「特定技能」から「経営管理」へ変更 在留資格変更 インドネシア国籍の方の事例
在留資格申請事例
経営・管理 在留期間更新 韓国
【事例112】経営・管理 在留期間更新 韓国国籍の方の事例 

    お問い合わせ

    お電話からのお問い合わせ

    ホームページのフォームからのお問い合わせ

    以下のフォームからお問合せ下さい。

    ※お問い合わせ内容をご送信後、自動返信で内容確認のメールをお送りします。 届かない場合は、お手数ですが迷惑メールボックスをご確認頂くか、お電話で当センターまでご確認下さい。

    ※行政書士は行政書士法12条(守秘義務)によって、お客様の個人情報(氏名・住所・電話番号・メールアドレス、相談内容など)を正当な理由なく漏らしてはならない義務があります。個人情報の取扱には十分に注意しておりますのでご安心ください。
    個人情報の取扱いに関する詳細は当事務所のプライバシーポリシーをご覧ください。

    お名前(必須)

    フリガナ(任意)

    電話番号(任意)

    メールアドレス(必須)

    お問い合わせ内容(必須)